美和さん、利行さん、薫さんの「料峭」を継いで

  • 穂積
  • 2018/02/06 (Tue) 17:08:00
料峭やヘリコプターの間欠音

聡子さん、みなさん、こんばんは。

Re: 美和さん、利行さん、薫さんの「料峭」を継いで

  • 穂積
  • 2018/02/06 (Tue) 17:09:21
料峭(りょうしょう)という季語を初めて使ってみました。
春寒の傍題です。

調べると、蘇軾(そしょく)の「定風波」という漢詩から採られたそうです。
3行目。

蘇軾「定風波」

莫聽穿林打葉聲,何妨吟嘯且徐行;
竹杖芒靴輕勝馬,誰怕?一蓑烟雨任平生。
『料峭』春寒載酒醒,微冷、山頭斜照卻相迎;
回首向來蕭瑟處,歸去、也無風雨也無晴。

<書き下し>
聴く莫れ林を穿ち葉を打つ声を 何ぞ妨げん吟嘯し且つ徐行するを
竹杖芒靴軽きこと 馬に勝る 誰か怕(おそ)れん 一蓑煙雨平生に任す
『料峭』春寒 酒を醒めしめ、 微(すこ)しく冷かなり 山頭の斜照 卻って相迎ふ
回首す向来の蕭瑟たる処を 帰去せん 也た風雨も無く也た晴れも無し

<意味>
林を穿ち葉を打つ雨声を聞いてはいけない 吟嘯し徐かに行くのをどうして妨げるものか?と
竹杖と芒の靴は軽くて馬より優れている 誰が恐れよう 蓑で防げる煙る雨だから平常でいよう
きびしい春の寒さが酒の醒をさまして 少し冷えびえする。 山頭には夕日が照り 私を迎えてくれた
蕭瑟と冷たく寂しかった来た道を振り返る 帰り去ろう 風雨も無いし晴れてもいない

<もっとわかりやすい意訳>
雨が降れば、林が騒ぎ、葉の打たれる音が周囲を包むであろうが、そんな音にびくびくする必要はない。高らかに歌を歌いながら、のんびり進めばよいだけだ。手にした竹の杖と草鞋はかえって身軽で、馬で進むよりも都合がよい。全く恐れる必要はない。枯れ葉で作った蓑さえあれば、こんな煙るような雨は十分しのぐことができる。まだきびしい初春の寒さが酒の酔いを醒まし、少し冷え冷えするが、山の頂からは夕日が照り、私を迎えてくれている。ものさびしい来た道を振り返ってみれば、もうすべて過去のことだ。苦難も、悲しみも何もない。さあ、帰ろう。もう雨風もやんで、晴れてもいない。人の世も天気も同じことで、ある時は雨が降り、ある時は晴れがあるが、そうしたことも大した意味がないのだ。

料峭:厳しい寒さの意味、主に春にぶり返した寒さを指す
蕭瑟:冷落、静寂

俳句の方のこれを使った代表句はわかりませんでしたが、結構、俳人の方は使っているのですね。

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