2019年11月前半の投句一覧

  • 穂積
  • 2019/11/16 (Sat) 21:01:21
(2019.11.1 金)
マスキングテープいろいろ虫の声   美和
鉢割れの猫が微睡む秋の暮れ  利保
晩稲や二十二歳の別れ聴き  勝彦
貝割菜の「二十二歳の別れ」かな  穂積
秋行くや実らぬ恋の双曲線  勝彦
双曲線色えんぴつで描く霜夜   聡子

(2019.11.2 土)
また一つ心に掛かりゐる夜寒   美和
台風の去りゆく夜の抱き枕  利保
この試合HAKAもて鼓舞す秋の果  穂積

(2019.11.3 日 オリーブの会)
終バスの尾灯かすかに秋の果   昭
来年のこと思ひたる文化の日   聡子
暮れの秋痩せたギターの抱き心地  利保
天平の螺鈿の琵琶や文化の日  比呂
はちみつの匙をこぼるる冬隣   聡子

(2019.11.4 月)
冬隣ピーナツバター厚く塗り  利保
破芭蕉かぜは北から南から  万紀子
三人のやまぬおしゃべり秋うらら  彩香
やはらかに縁紡ぎし文化の日  勝彦
秋の灯や渋谷群生ビルの街 陽子


(2019.11.5 火)
行く秋や川面に雲のちぎれおり   昭
能面の丸き眼孔秋の闇   美和
誘われし第九歌わず暮の秋   直路
弦月や東京を発つ新幹線   智恵
雨上がり四色定理に秋粧ふ 利保
小春日や洗濯物がよく乾き  比呂
「そうかもね」とデートのベンチ鴨眺む  穂積

(2019.11.6 水)
買物カート片輪軋む暮の秋   美和
朝寒やバス待つ人の髪白し  利保
オリーブの厠談議や螻蛄の鳴く 万紀子
初霜や厠談議に翅ひとつ  勝彦
踝を握りたき夜半そぞろ寒  勝彦
些事和する弓張る月の美しき  勝彦
縦笛の女子の隊列赤い羽根  勝彦
電飾に菊人形の夜は膨れ  勝彦
山からの雨粒まとふ菊を摘む   聡子

(2019.11.7 木)
糺の森を魁夷の色に秋時雨   美和
逝く秋やマリーラフォレの眼は蒼く  利保
縄文の鉢に植ゑたし冬薔薇  穂積
冬薔薇がぽつと咲いたよ電話口  勝彦

(2019.11.8 金)
冬立つや勝手口より樹皮の風   美和
今朝の冬温め直すシチューかな  利保
定まらぬ形そのまま今朝の冬 万紀子
胡麻塩をはらりと降らす今朝の冬   智恵
秋鯖のぷくり焦げ目の艶光り   薫  
秋の果荒ぶ川原に鷺一羽   直路
秋惜しむ男の群れの去りし夜  直路
残照や冬田に鷺の歩の紅き 勝彦
立冬はのろまスチームミルクかな   くく

(2019.11.9 土)
サイレンに遠吠え和して冬の夜  利保
小麦粉の和毛の触や冬うらら   美和
1.27秒 光届きて 冬の月   直路
冬日差し間近に白き外国船 万紀子
冬耕の鍬を余して日の赤き  勝彦
サイボーグ003冬うらら  穂積
冬蝶の翅を拾はむサイボーグ  勝彦

(2019.11.10 日)
冬蝶の浅き眠りや暗い朝  利保
冬麗の死角跛の黒き猫   美和
天皇の祝賀御列銀杏映え  穂積
冬麗の祝賀御列恩赦の印  勝彦
冬麗やラピスラズリの絵の具とく   聡子
冬麗やボートハウスに猫の影   草もち

(2019.11.11 月)
寒き夜は猫と句集とジンジャーティー 万紀子
絵画集のインクの匂ひ小六月   美和
セシボンと囁きかける冬の月  利保
頬つたふ泪や小春日の光   薫  
セトワと応へて猫の冬の朝 万紀子
休刊日ポストに冬の匂ひかな 陽子
休刊日郵便受けに初時雨  勝彦
休肝日偽のビールと雪をんな  穂積
冬日差す保積ぺぺとはわれら青春  勝彦
冬麗の三十六歌仙絵かな  穂積
初時雨偽のビールに酔ひにけり  万紀子

(2019.11.12 火)
初霜の花のごとくや溶けはじめ   聡子
山眠る偽焼酎で語る夢  利保
焼栗の爆ぜて私の言ひ分   美和
薪爆ぜる焼芋売りのライトバン 陽子
1.27秒光届きて冬の月   直路
3.8㎝遠ざかりつつ冬の月   直路
三百倍大きかりし月今の月   直路
四十億年そこにある意味月巡る   直路
深夜ラジオの静かな熱気冬の月  穂積
FEN遠き初冬の波濤なり  勝彦
長き緋のマフラー編みて迷ひたる  穂積
緋のマフラー長し短し青春賦  勝彦
白マフラー宿に届きぬ薄きうそ  勝彦
神様のコンパスくるり冬の月  彩香

(2019.11.13 水)
冬の月見透かしてゐる煌々と   薫  
冬の月大樹の根元我ひとり   昭
冬三日月一見さんはお断り   美和
満たされぬ想い満たして冬の月  利保
月の輪につつまるる夜神無月 陽子
カチカチとカウンター音冬帽子  穂積
逢ひ引きのごとくラジオを聴く寒夜   智恵
波を打つラジオ講座の寒夜かな  穂積
ラジオから飛びつくリフや冬新た  勝彦

(2019.11.14 木)
バリウムを腹に抱える寒夜かな  利保
半円を描くコンパス冬来る   聡子
蹴球のネットを揺らす夜半の冬  穂積
フロイデの声を一つに冬の夜 陽子
冬初め上空重きジェット音   美和

(2019.11.15 金)
冬将軍旅の途中のカレーパン  利保
冬の朝明治の残る浜離宮   昭
冬めきて光きらめく電波塔 陽子






Re: 2019年11月前半の投句一覧

  • 穂積
  • 2019/11/16 (Sat) 21:02:22
旅先ですので、テキストベースのみで、ご容赦を。

みなさんが早く選句ができるように、と思いまして。
(でも、下記の追記のように、エラーしてしまうと意味がないので、
ほかの方に任せた方がいいのかもしれません。旅行中は。
ちなみに、次回は11月30日から放送大学の八戸サテライトにいきます。)


(追記)
11月15日の昭さんの句を修正しました。
昭さん、すみませんでした。
旅行に、日常的なことをすると、エラーしますね。(見苦しい言い訳です。)
もうすぐ、集合時間なので、これにて失礼します。

(追記の追記)
陽子さん、すみません。
陽子さんの句を加えました。
やはり、旅行中(といっても、半分は放送大学関連)は、作業をしない方が
いいみたいですね。
いつものPCではないし、長いものはエラーしやすいみたいです。

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