2021年11月20日アグレット投句一覧

  • 穂積
  • 2021/11/21 (Sun) 13:38:34
2021/11/20 (Sat) 22:30:00~2021/11/21 (Sun) 00:00:00

青天や落葉からから転がつて   美和
凩や海抜ゼロといふ表示   聡子
冬紅葉見てふうふうとマグカップ   草もち
風を呼び空に帰れる落葉かな  利保
晴天を仰いでをれば冬ざくら   聡子
路側帯に溢れてゐたる落葉かな   美和
紅葉やフォッサマグナの西東  直路
マグカップふたつ置かれて冬日向   聡子
凩やどぎまぎしつつ詠む俳句  つく坊
からっ風追ひつ追はれつ帰り道  万紀子
仰角に迷うて撮れり冬紅葉   美和
冬林檎フォッサマグナを転がれリ   ミントココア
冬の川海抜0の街に住み  利保
フォッカチオ温め直し冬薔薇   美和
凩やフォッサマグナの上を吹く   薫
地図上にフォッサマグナを記し冬   聡子
木枯や待ち人おらず西東  穂積
キリン舎の向こうはすべて冬紅葉   ミントココア
枝ごとに一つ咲くなり冬ざくら   草もち
凩の行き止まりかな九十九里  利保
たどり来て里の匂ひの冬紅葉  つく坊
冬林檎上手に?けて男の子   聡子
月食を見逃し夜半の冬の月   直路
居合抜き空気の揺れて石蕗の花   美和
やはらかき光の中に冬紅葉   薫
山里に日のあたりたる冬紅葉   聡子
風呂吹の角を崩せば角出来て   彩香
神の留守九十九里はすっからかん  つく坊
冬めいて黒目がちなるキリンの目  利保
返り花中をあたると読ませたる   美和
小春日が溢れて冬林檎甘し   草もち
月食となり冬満月の中空に  聡子
足元にささやくやうに石蕗の花   薫
君を待つ冬の月食終わるまで   ミントココア
醍醐寺の冬紅葉こそ燃えにけれ 万紀子
木枯に麒麟の缶の音高し  穂積
冬満月齧るは神の幼子か   美和
冬紅葉中に猫居る箱根かな   直路
冬の月嘘もきれいに変わりけり  利保
本の角やはらくなり冬麗   聡子
ドラは中裏ドラは發月氷る   草もち
冬めくや画布に塗り込む空の色  つく坊
冬青空麒麟は夢を見てをりぬ   聡子
角笛の音ふくらめり冬の山   美和
木枯や重く垂れたる象の耳   ミントココア
スキップで足がもつれて冬うらら  利保
冬うらら百済観音すくと立ち 万紀子
懸命に餅丸めをり夢の中   美和
冬うららキリンはずつと食んでゐる   薫
冬紅葉さやさやと音立ててをり   聡子
弱吟の半音高き冬の山  つく坊
冬の月ブレーメンてふ商店街 穂積
冬麗兄に見舞いの酒一本   直路
空色のドレスを選び七五三 万紀子
角笛は谷を渡りて冬の山  利保
街燈の虹色まとひ時雨をり   美和
スキレット置け焚きつけは落葉   草もち
冬紅葉重ねてドレス作りたし   ミントココア
置き勉の重き机や冬の暮   美和
冬の風シャッター街を鈍色に  すずさん
苦吟して炭酸沁みるハイボール  利保
冬の月嘘を埋めてしまひけり  つく坊
黄葉の並木道ある東口  直路
幾重にも幾重にも柿落葉かな   薫
冬うららアナのドレスがいいと言ふ   彩香
小春日やシャッター街の人の波  つく坊
ランナーズハイかもアレグレットとは  美和
冬満月犬猫鶏とロバのうへ 万紀子
落葉焚温めなおす恋もあり  利保
子を抱きて机に向かふ冬の暮   すずさん
冬紅葉商店街を抜けてより   聡子
冬麗シートノックの内外野   草もち
冬満月せめてテンポをアダージョに  つく坊
音声の指示する#冬隣り  万紀子
焚火の香漂ふて来る冬木立   美和
時雨るや車検の迫る古愛車   直路
短日の曲よアレグロモデラート  聡子
落葉焚してみたいなあかの君と   薫
故郷はシャッターの街十二月  利保
ノンアルの飲料苦し河豚の顔 穂積
冬木立少し伸びたる影法師  つく坊
寒柝の音の近づき来たりけり   美和
鳶色の珈琲の香や冬麗   すずさん
背伸びして手の届かざる花梨の実   美和
短日のシートノックを繰り返す   聡子
「♯さん♭さん」の冬の曲  穂積
虎落笛シャープしてまたナチュラルす   草もち
冬木立細く換気のバスの窓   直路
小さき君の背勤労感謝の日  利保
花梨の実うれしき重みもらひけり   聡子
色競ふ桜紅葉に蔦紅葉   美和
かぎりなき空のカンバス花梨の実  つく坊
冬の日に俳句のシートノックかな   薫
竹の春けふは着物で出かけたし  万紀子
とりどりのナチュラルフード冬立ちぬ   聡子
冬の夜のカンタービレの句の集い  利保
懐手電車一本見送りぬ   彩香
冬薔薇棋才の系譜吾あらず  穂積
山茶花や日にち薬といふ言葉   美和
花梨の実こずへに灯りともしけり  万紀子
ごつごつとぶつかりあつて花梨の実   草もち
花梨の実傷の深きを愛しめり  聡子
たちまちにトレモロの雨いてふ散る   薫
灯明の微かに揺れて冬の雷   美和
冬薔薇張飛関羽の顎の髭 つく坊
花梨の実琥珀の色の酒となる  すずさん
朧げなスカイツリーや冬の雷  穂積
トレモロを揃へ指先冷えてきし   美和
トレモロは力を抜いて時雨雲   草もち
虎落笛フルートのエフシャープ  利保
山茶花の角を曲がれば母をりぬ  聡子
凍星の瞬き明日の佳き日なる  万紀子
茶碗酒ひとり勤労感謝の日 つく坊
マリンバのトレモロ冬を連れて来し   聡子
横笛を復習ふ鴨川冬の月   美和
勤労感謝の日私はひがな本を読む 万紀子
ありふれた愛あふれろよ実南天   ミントココア
夜半の冬琥珀の酒に酔おうとも  利保
凍星へ鳴りはじめたるオルゴオル  聡子
賜りて背中に温き花梨の実  直路
ワイパーは元気勤労感謝の日   ミントココア
冬うらら南を向いて座りをり   美和
京言葉はんなり包む冬の朝 万紀子
実南天鳥の声して赤一つ   すずさん
茶の花や「初恋」の歌終わりたる  穂積
ありがとうあなた勤労感謝の日   薫
パーマンのへの字の口よ雪催ひ   美和
トレモロは紫色で寒波来る  利保
父母の留守玄関に花梨の実   ミントココア
大枯野旅の道行く酔ひもせず   草もち
星の下スカイブルーのコート着て   聡子
往来のどこか親し気なる冬日   美和
寄せ返す波のララバイ冬うらら  つく坊
冬うらら京の洋館馴染みをり  穂積
ありがとうも言えず勤労感謝の日  利保
マスクしてまだおはようの言えない子   彩香
大枯野よもつひらさか見えてゐる   聡子
コート畳みてコーヒーの香の豊   すずさん
往来の途絶えそこから冬となる   草もち
冬隣地球の夜明けは寂しいと  直路
山羊のゐる辺りに枯野始まれり   ミントココア
原書輪読す勤労感謝の日  穂積
ふり向けば風の痛さよ大枯野  つく坊
冬銀河バートランドの子守唄  利保
呼び鈴を二度鳴らしゐる神の留守   聡子
マスク下に忍ばせるもの赤いもの   薫
ジュラ白亜天地数多の冬を経て  直路
着ぶくれがポオを原書で読んでゐる   草もち
アルバムに若き母をり日向ぼこ  穂積
白山羊も黒山羊もゐる冬の園   聡子
マスクして道ゆく人の遠会釈  つく坊
残業やマスクの下は怒ってます   ミントココア
山羊の目は悲しく黒く冬の月  利保
蜘蛛の糸松葉とらへて風に揺れ 万紀子
指折れば歳おそろしや日向ぼこ  つく坊
ゆつくりと広がる宇宙冬麗  穂積
白亜紀の地層に沈む冬茜   聡子
風蕭条武家屋敷跡寒椿  つく坊
冬の月初版の誤訳そのままに   彩香
日向ぼこ校舎のかげに鬼はゐて   すずさん
呼び止めてあんたのマスク裏表   草もち
マスクしてエアロビクスは苦しいぞ  利保
ヒトは名をつけたがるらし日向ぼこ   ミントココア
実南天赤し半紙の裏表    すずさん
日向ぼこ飽きたる犬の大あくび   草もち
ジェラードを季語に入れよと冬安居  万紀子
冬の雨ロクといふ名の犬の墓  つく坊
寒オリオン古代の象の眠る湖  利保
星の下子らは眠れるクリスマス   聡子
ひつそりとただひつそりと冬安居   草もち
いつせいに鈴音の鳴り冬銀河   聡子
犬の墓傘を差し掛け冬の雨 万紀子
定年に少し慣れたり日向ぼこ  利保
クリスマスまで短編を一話ずつ   ミントココア
眼の冴えて二階の窓の冬の月  つく坊
冬麗の広場やみんな集まつて   聡子
神農祭もういくつ寝るとクリスマス   草もち
バンザイのまま眠りたる雪だるま   彩香

(178句)

Re: 2021年11月20日アグレット投句一覧

  • 穂積
  • 2021/11/21 (Sun) 13:39:30
1年半弱振りのアレグレットでした。

聡子門下の「若手」四天王(草もちさん、美和さん、ミントココアさん、彩香さん)揃い踏みでしたので、なかなか迫力のアレグレットでしたね。

ちなみに各自の句数は、以下のとおり。
聡子 27
美和 23
利保 21
つく坊 19
草もち 16
万紀子 14
ミントココア 12
穂積 12
薫 10
直路 10
すずさん 8
彩香 6

この投稿に返信する

(投稿前に内容を確認)