2018年7月前半投句一覧

  • 穂積
  • 2018/07/16 (Mon) 20:35:28
(2018.7.1 日)
六月の空を跨いで西へ行く   薫
レモネードグラスに紅の色のこす 彩香
レモネード少しつづ減りレエス編む   聡子
駐車場草茂りたる廃旅館  穂積
どうにもかうにも草茂る獣道   美和
七月の海のひかりの騒がしく   昭

(2018.7.2 月)
街騒に遠く潮騒半夏生   美和
潮風や真夏の果実吹いてみる 利保
どさんこの嘶きて夏朝は来ぬ くく
禅庭花歩けるだけで幸せよ  穂積
夏の朝このまま旅に出るも好し   美和

(2018.7.3 火)
夏の夜に青き戦士の色のこし 利保
風死すや紅蓮の炎青い水   薫
半夏生ビル屋上に緑地かな   智恵
夏ゆふべイーハトーブで可否を  穂積

(2018.7.4 水)
炎天に鉄柱二本佇みぬ   昭
二本立て映画冷房の椅子硬し   美和
片陰をあへて使はぬ陸上部 ハジメ
銀輪や君の影踏む夏の夕 利保
アラベスク弾く短夜の端にゐて   聡子

(2018.7.5 木)
木の間より今年はじめてセミの声   昭
木下闇へと白球の消えゆけり   美和
カルカッシ弾きつ戻りつ返り梅雨 利保

(2018.7.6 金)
四阿に迫るとどろき夏の川   智恵
五月雨を泳いでをりぬ亀二匹   ミントココア
梅雨出水一歩も外に出て行けず ハジメ
あぢさゐの空き家の庭にも咲きにけり  穂積

(2018.7.7 土)
戻り梅雨期末試験に走りこむ   昭
雨音のドラムのごとく梅雨出水   美和
白南風や芝居の幟はためけり  穂積

(2018.7.8 日)
曇天の空へ七夕飾りかな   聡子
青鷺や雨呼ぶ鳥も首すくめ 利保
七夕の大洪水の涙かな ハジメ
夏雲や源太森には我ひとり  穂積
川岸に磨き丸太や梅雨出水   美和
出水あり泥あり人の情けあり   草もち

(2018.7.9 月)
水去りて底抜けの碧夏の空   美和
水溜まりの向こうも梅雨の中休み   ミントココア

(2018.7.10 火)
かうかうと暁の烏や梅雨明くる   美和
サングラス老兵一人消え去らず 利保
朝顔市ソースの匂う薄暮かな   智恵
夏空や青色申告のアプリ  穂積
詫び住まい朝(あした)に夕に水を打つ   昭

(2018.7.11 水)
早朝の裸電球朝顔市   聡子
裸子を転がし襁褓取り替ふる   美和
ヘッドホン満員電車の蝉時雨 利保
ヘッドホン抜けたまんまの昼寝かな   利行

(2018.7.12 木)
炎昼の非常口より熱き風   美和
雨の宿ポストに泊まる青蛙 利保

(2018.7.13 金)
夕立来スマートフォンの重たさに   聡子
車内みなスマホ見てをり梅雨深し   美和
夏の道やけどしないか雨蛙 利保
乳飲み子の指さす方に夏蝶来   ミントココア
風死せり十三日の金曜日   智恵
まん丸のトマトのあたま頬張つて   薫

(2018.7.14 土)
「トーマスの心臓」を読む夏の朝   美和
夏空や出番を待てるチアガール   穂積
一病を得て通ふ坂夏木立   直路
冷奴ちびりちびりと減りにけり ハジメ

(2018.7.15 日)
水嵩減りいつもの夏の川となり   美和
駅前の三十八度たぬき燃ゆ  穂積


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Re: 2018年7月前半投句一覧

  • 穂積
  • 2018/07/16 (Mon) 20:37:04

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