2024年12月後半 投句一覧

  • 穂積
  • 2025/01/14 (Tue) 21:32:33
2024/12/16 (Mon)
水洟やはや平成も遠くなり   利保
水洟を夫がすすれば吾もまた   美和
珈琲の慣れた味なり風邪のあと   桜子
水洟やねやの寂けさ月明り  なお

2024/12/17 (Tue)
摩天楼爪先立ちの雪女   利保
名ばかりとなりぬふるさとは白雪   桜子
たあくらたあひねくれ一茶の忌なりけり  なお
珈琲焙煎冬日一筋射す廚    美和

2024/12/18 (Wed)
爪切りのぱちりぱちりと日短か   美和
おいねえよあんでんねえよ冬日和   利保
茶会帰りか白髪の冬羽織   桜子
軋む音させてしづもる夜半の冬  なお
ずく出して藁を切る音月冴えぬ  勝彦
満月の冴えだしてをりひとごこち  勝彦

2024/12/19 (Thu)
数へ日やしみじみやれの高い声   利保
暁の寒波通過の音ひろふ   桜子
冬の陽を待ってたような月があり 春美
遠を見る雪雲を照らす日のあり  なお

2024/12/20 (Fri)
北摂に雪雲の端盛り上がる   美和
侘助や白と赤とも俯いて   桜子
冬至あすとて庭柚子もそろひけり   なお
小さき子に小さい方の柚子渡す   聡子

2024/12/21 (Sat)
母言言へり柚子の香りと色好きと   美和
粛々と黄色あふるる冬至の日   桜子
こつてりの冬至南瓜のスープかな   桜子
刃を替へて冬至の髭の剃り心地    利保
にげる猿南瓜もろ手に冬至かな  なお
あの曲が頭に沁みるクリスマス  穂積
一陽来復雲の切れ間の浅縹   智恵
柚子風呂の柚子はぽくぽく抵抗す   薫

2024/12/22 (Sun)
柚の風呂ぷかりぽかりと香り満つ  万紀子
風呂桶のからりころりと冬至の日   美和
葉牡丹の縮れ葉の数日々増して   桜子
数へ日の倍速で聴く世情かな   利保
湯のとろりとろりとろりと柚子湯かな  なお

2024/12/23 (Mon)
クリスマスソング流れぬ街のかど   薫
冬深しテールランプの流れゆき   美和
青空を奔る雪雲千切れ雲   桜子
プレゼント自分に贈り聖夜待つ   利保
蜜柑色が好き私の冬帽子   桜子
影送りいさぎよきかな冬青空  なお
二人きりあんまん食べる聖夜かな  春美

2024/12/24 (Tue)
まんべんなくクリームを塗りクリスマス    美和
三年となりし事件よクリスマス   桜子
仏壇へ十億のくじクリスマス   利保
クリスマスイヴくれなゐの割烹着   智恵
かろやかな仏教徒でゐて聖夜かな  なお
黄泉の灯か淡黄色のシクラメン   桜子
クリスマスケンタの前の長い列  穂積
数へ日や内緒の不満をラインして 勝彦

2024/12/25 (Wed)
聖夜なる教会の帰路居酒屋へ   桜子
木守や削除できざるLINEの名   桜子
数へ日のタスクを終ふる一つづつ   美和
年流る帰りたくなし若き日々    利保
ゆふまずめ空き缶蹴つて数へ日や  なお
悠々と鯉泳ぎたる冬日向  勝彦


2024/12/26 (Thu)
淡々と影の伸びゆく冬の苑   美和
青信号青い男の冬帽子   利保
冬雀鶏小屋網を行き来して   桜子
気に入らぬ字がありまする湯婆(たんぽ)の「ぽ」  なお
巳といふ字ふくらみがちに賀状書く  勝彦
小さき灯を両手でつつむクリスマス   聡子
小さき手とつなぐ母の手あかぎれて   桜子

2024/12/27 (Fri)
ろうそくの灯の映る窓聖誕祭   美和
餅つきをはやす女の浜言葉   利保
街騒(まちざい)にまぎる炊き出し年の暮  なお

2024/12/28 (Sat)
眠る街仕事納めの二十五時  勝彦
秒針の二秒間隔年詰る   美和
名店のチップス菓子や仕事納   桜子
年詰まるグスコンガッシャン町工場  利保
年詰まる七のぞろ目にゐる世代  なお

2024/12/29 (Sun)
年の瀬や二十世紀の流行歌   美和
年の瀬やいつものやうにのほほんと   桜子
冬の鯛地酒聖泉二合かな   利保
風花のやうに消えにしひとの歌  なお
風花を舌に越後の苦をおもう  勝彦

2024/12/30 (Mon)
冬の星歌ふごとくに瞬きぬ   聡子
赤城颪や星空を見上れば   美和
冬の星くらやみ坂にうるし坂   利保
冬菊や暁に色映りゆく   桜子
焚く草の匂ひたつ空小晦日  なお
そこそこに小走りたのし小晦日  なお
零下五度の風を迎へて煤払ひ   智恵

2024/12/31 (Tue)
零戦のプロペラ極月の闇の中    美和
縦笛でオーラリー吹く大晦日   利保
年満つのひとときウエスト本店   桜子
ごめんねと家人笑顔で煤逃げる   薫
彩すこし零るるやうに注連飾る  なお
風吹いてつひの葉も落つ除夜の星  なお
生きるのみ何も飾らぬ去年今年 勝彦

Re: 2024年12月後半 投句一覧

  • 穂積
  • 2025/01/14 (Tue) 21:33:09
遅ればせながらですが、、。

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